教え子の成長する瞬間に立ち会える喜び…( 関東予選 2日目 )

とある物語

こんにちはカタルです。

 

前回に引き続き、全国選抜関東予選3日間の出来事を書いてみました。

今回は第二部、( 関東予選 2日目 )の出来事です。

教え子が『覚醒』したようなプレーに至るまでの成長の流れが、第一部、( 関東予選 前日 ~ 1日目 と合わせて読むとより分かって来ると思います。

引き続き、教え子の試合前や試合中の状態や、大会期間中の練習内容やアドバイス、観戦中の僕の心境なんかも書いていますので、ご気軽にご覧ください。  

 

2日目の朝練…

2日目はとても良い天気でしたが、気温が低く風が冷たい感じです。

朝の練習は、僕が、今日の対戦相手のプレーやショットに似せた感じでラリーをしながら、要所要所で、注意点や対策をアドバイスしました。

その後、課題のサーブを確認してから、軽くマッチ練習をしました。

この中でも対戦相手のプレーと特徴を真似ながら、たまに浅いボールを送り、チャンスボールでの入りや確立を確認します。

中々いい感じです!

ゲーム的には負けたので、ダメだったと本人は言っていましたが、しっかりアドバイスした作戦も実行できていて、チャンスボールを僕が追えないようなコースに確立良く打つことも出来ていました。

 

最後に伝えたのは…

コーチが返せないんだから、チャンスボールは今のスピードとコースで十分通用するのだと言うこと…

相手のファイナルウエポンは粘りで、その時に狙いすぎたり打ちすぎたりせずに本当にチャンスが来るまで我慢できると良いと言うこと…

特に40-40の時、取り急がず我慢強くチャンスを待ちながらプレーをすること… 

 

「後は集中して、自分の出来ることを全力で発揮しよう!」

教え子「ハイ!」

 

やれることはやった…

後はプレーを見守るだけです。

 

試合前の緊張感…

試合前、大会本部前に集合した時、顔色が悪い…

また緊張で吐いてしまったとのこと…

(マジか…)

(この試合前の緊張感に耐えるメンタリティーは、場数を踏んで慣れて行くしかないんだよな…)

(とにかくしっかりウォーミングアップをして、身体と気持ちの準備をするしかないな…)

 

初日のウォーミングアップは、本人に任せていたのですが、今回は一緒に走りながら意識する部分なんかを伝えます。

ウォーミングアップの内容

・呼吸のリズムと走る動きを合わせながらのランニング

・サイドステップや動的ストレッチなどを混ぜたランニング

・短い距離のダッシュ

・下半身との連動を促す素振り

・ボールを使ったフットワークトレーニングなど…

前日より入念なアップを行ったことで、気持ちも落ち着いて来たようです。

 

試合は二回り目となり、控えのコートの横で、試合の進行状況を見ながら待ちます…

前の試合の1セット目はシード選手が取り、2セット目もリードし、後2ゲームで終わりそうな雰囲気…

それを見て、再度一緒にウォーミングアップをしに行きます。

すること、アップに向かう途中で…

教え子「オエッ…」

(えっ!また吐いたの!?)

 

トイレに駆け込み、出て来た時の顔色の悪さときたら…(汗

 

「大丈夫か?」

教え子「…はい…」

「とりあえずアップしよう」

(これは… まあしょうがない… もう一度しっかり動いて気持ちを落ち着かせよう…)

 

一緒にジョギングしながら、呼吸を意識させ、上半身のリラックスと軽く跳ねるように走ることを促します…

途中でダッシュやサイドステップなどを入れしっかり足に刺激を入れます…

折り返してコートまで戻ったら、ボールを使ってフットワークトレーニングを入念に行いました。

動いたことで、気持ちも大分落ち着いた様子で、顔色も回復しました…

(とりあえず良かった…)

 

アップを終えて、コートに戻ってみると…

勝ちそうだったシード選手が崩れ、ノーシードの選手が追い上げて逆転…

そのままファイナルセットに突入しました…

ファイナルセットは一進一退…

どちらも引かずに最後までどちらが勝つか分からない展開に…

途中途中でアップを促しながら、試合が終わるのを待ちます…

アップを繰り返しているうちに教え子の表情もほぐれてきて、良い緊張感に変わった感じ…

(ファイナルセットに入ってくれて良かったかも…)

 

試合はシード選手が激戦を制して終了!

 

「よし!出来ることを思いっきりやっておいで!」

教え子「はい!」

 

ついに勝負の時がやって来ました…

 

教え子の覚醒!!

(よっし!)

(ナイスプレーだ!!)

 

開始された試合では、昨日の立ち上がりとは、まるで別人のようなプレーをする教え子がそいこには居ました!

軽やかなフットワークでボールに入り!

しっかり振り抜かれたショットは力強く、見事に相手を追い込んでポイントを重ねて行きます!

相手のプレーも予想通りの内容で、作戦通りに事が進んで行きます!

 

(…ここまで上手く行くとは…)

(…ここまで練習した作戦通り…いや!それ以上!!)

(ほんとナイスプレーだな…) 

 

相手にほとんど良いプレーをさせないまま、ついにはセットゲーム!

(ここで勝ちビビりらなければ良いけど…)

心配は的中し、2回のダブルフォルトを切っ掛けにブレイクされてしまいます…

(この取られ方はチョットヤバいかも…)

しかし、そんな心配をよそに…

次の相手のサービスゲームでナイスプレーを連続させ、すんなりファーストセットを取り切りました!

(これは凄い!)

(絶対プレッシャーを感じる場面だったのに…)

(ナイスプレー!!)

 

簡単には勝たせてくれないシード選手の底力…

2セット目に入ると、やはり相手のファイナルウエポン!粘り強さが姿を現し、ゲームを連取されてしまいます…

(やっぱりそう簡単には勝たせてくれないな…)

(ここからが勝負!がんばれ!!)

 

ここを取られたら完全に相手に流れが行きそうなゲームで…

ポイントは40-40…

そこで…

10往復以上のラリーが展開されます…

最後に、相手のボールがサイドラインを割り、大事なポイントを取り切りました!

(この取り方はでかい!)

(流れが来るかも…)

 

案の定、流れを引き寄せた教え子は、相手の粘り強いプレーからエースを奪うなどのナイスプレーも見せながらゲームを連取!

逆転に成功します!

(よし!その調子!)

 

しかし…

このまま行くかと思われた次のゲームで、相手選手が選択したのは、連続でハードヒットする力押しのプレーでした…

普通この選択が上手く行くことは少なく、自爆が増えてしまう負けパターンなのですが…

中々の高確率でショットが入って来る展開に…

ノータッチエースとスピードに押されたミスで、このゲームを一気に落としてしまい、ゲームカウントを追いつかれてしまいます…

(マジか!)

(あのショットがあんなに確立良く入って来るとわ…)

(何とか対応して欲しいけど…)

 

教え子の覚醒 ②!!

次のゲームでも、相手選手のハードヒットが続き、ポイントを先行されてしまいます…

しかし…

徐々にスピードに対応し、長いラリーが増え始め、相手をミスさせるポイントが増えて行きます…

(おっ!対応速い!)

(頑張って取り切れ!)

 

ポイントは40-40…

ここで相手選手が選択したのは…

ファイナルウエポン!粘りでした!

 

…20往復近いラリーが行われ、お互い苦しい我慢ラリー…

(お互いよく我慢してるな…)

(これを取り切った方に流れが行きそうだ…)

 

そして…

最後に相手選手のショットがサイドを切り、教え子がこのビックポイントを取り切りました!

(おお!)

(この粘り合いを制したのは大きい!)

 

案の定…

その後のゲーム展開は、勢いに乗った教え子が完全に主導権を握ったゲームになって行きました…

シード選手のハードヒットはその後も続いていましたが、しっかり対応し、ほとんどポイントを与えません…

逆に、強気に狙ったショットで相手を追い込み、甘くなったボールをしっかり打ち込んでエースを取る!

まさに理想的な展開でシード選手を追い詰めて行きます!!

(まさかここまでのプレーが出来るなんて!)

(初日の練習の時とはもう別人だ…)

 

ついにマッチゲームとなった最後のゲームは、相手選手がミスを連発し…

ついにマッチポイント…

シード選手が繋げに来た甘いボールをしっかり打ち込み、しっかりマッチポイントを取り切りました!

(おー!!)

(マッチポイントでこんなプレーが出来るなんて!) 

(素晴らし!)

(ナイスプレーだ!)

 

3回戦に向けての準備…

2回戦が終わってから30分後に、次の3回戦が行われることになりました。

相手は上位シードの選手で、2回戦も簡単に勝っています…

前に、公認大会で対戦したことが有るらしく、その時は何も出来ずに惨敗だったとのこと…

隣で試合をしていたので見ていましたが、フォアバック共にミスが少なく、しっかり打ち込んだ時のショットも強力、特にスピン系のフォアで角度を付けてからの展開が相当厄介でした。

(ひいき目に見ても、今の実力で勝つのはちょっと難しいな…)

 

試合までの30分の間に…

栄養補給と次の相手との戦い方を話しました。

話の内容は…

相手選手のミスが少ないので、無理やり打って自爆しないように気を付けたいと言うこと…

前の試合で、対戦相手がスピン系のフォアハンドにタイミングが合わずミスさせられていたので、出来るだけ早く対応したいと言うこと…

一番厄介なのが、フォアの角度を付けたショットで、打ち返すコースを間違えると一気に追い込まれるから気を付けたいと言うこと…

詳しい対応策の内容はこんな感じです…⇩

「角度を付けられた時、真ん中の浅い場所に返すのだけは絶対ダメなんだ… 次のショットでほぼ確実に決められちゃうからね!」

「打ち返す時は、出来るだけしっかりしたショットで狙い返したい! もし出来そうで有れば、角度に切り返したり、ストレートに狙ったりを織り交ぜながら、逆に崩し返すことも考えながら打てると良いね! 最悪、真ん中の浅いところ以外に打ち返せるように意識してみな!」

教え子「ハイ!やってみます!」

 

全く練習せずに対応するのはかなり厳しい内容でしたが…

仕方ありません…

 

試合開始が近づき、しっかりウォーミングアップをさせてから試合に送り出しました。

 

上位シード選手との力の差…

試合が開始されてから数ゲーム…

案の定、相手選手のスピンの効いたフォアに翻弄され、ラリーをするのも苦しい状況が続きます…

(う~ん… やっぱりスピンでタイミングが外されてるな… 早めの対応、頑張れ… )

 

ゲームが進み、徐々にラリーが続くようになると同時に、しっかりとした形でポイントが取れるようにもなってきました…

しかし… 相手選手の安定したプレーと、要所要所で打って来る角度のあるショットでプレーを崩され、中々ゲームを取るまでの主導権が握れません…

何度か訪れた40-40の場面でも長いラリーを制されてしまい、ほとんどゲームが取れないまま、ファーストセットを取られてしまいました…

(後半はそんなに悪いプレーでは無かったけど… やっぱり総合的に力の差が有るな…)

 

最後に見せた可能性…

セカンドセットに入っても、ゲームが取れそうで取れない展開が続きます…

教え子の攻撃的なショットもかなり増え、角度に対して角度に打ち返すなどの切り返しも上手く行き始めています…

どちらかと言えば攻めているのは教え子の方…

しかし、簡単にはミスらないディフェンス力と、たまに打って来る強気なショットに崩され、あと一歩のところでゲームが取れません…

(悪くない、悪くないんだけど… ディフェンスが固い… )

(どこかでしっかりゲームを取り切れれば、追い上げるチャンスが出てくる可能性はあるんだけど…)

 

あと2ゲームで負けが決まってしまう、そんな状態で迎えた相手のサービスゲーム…

ここまで取り切れていなかったプレーが、かみ合う瞬間がやって来ました!

ファーストポイントは、相手が角度に打ってきたボールを角度に打ち返し、相手が打ち返した甘いボールをオープンコートにヒットしてエースを取ります!

(良い切り返し!良く決めた!)

次のポイントも相手のショットを上手く切り返し、逆に角度に追い込んでミスをさせます!

(ナイスプレー!良いプレー出来るようになってきてるぞ!)

次のポイントを相手がダブルフォルトし…

0-40…

(チャンス!取り切れ!)

少し入れに来たサーブをナイスリターンで追い込み、浅くなったボールを打ち込んでエース!

ラブゲームでブレイクに成功しました!

(おー!ナイスプレー!)

(次しっかりキープ出来れば、まだチャンスが有る!)

 

自分のサービスゲームでもナイスプレーが続き…

30-0…

(よーし!良い感じ!)

しかし…

相手選手のナイスリターンと、強気なショットとからの展開で追いつかれ…

30ー30…

(強気に打って来たなぁ~… ナイスプレーだ…)

次のラリー戦は教え子が粘り取り…

40-30…

(よし!ナイスプレー! 次、取り切れ!)

そこで教え子が痛恨のダブルフォルトで…

40-40…

(いやぁ~もったいない… ちょっとプレッシャー感じちゃったなぁ~…)

ノーアド1点勝負の結果は…

教え子のミス…

流れを掴めそうなゲームを落としてしまいます…

(取り切れなかったかぁ~…)

(ここ取れたら、ちょっと分からなくなったんだけどなぁ…)

 

ついに相手のサービング・フォー・ザ・マッチ!

後1ゲームで負けと言うプレッシャーの中…

教え子のプレーが冴えわたります!

強気のリターンからの展開で相手を追い込みミスをさせ…

角度を付けられれば角度を付け返し、逆に追い込んでポイントを取りに行きます!

これまで中々握れなかったラリーの主導権を、最後は教え子が握り、再度ブレイクに成功しました!

(よし! これは良い調子だぞ!)

(次、しっかりキープ出来ればまだいける! 頑張れ!)

 

戦いを経て…

2度目のブレイクを果たした後の自分のサービスゲーム…

ここに来て、一番良いファーストサーブがコースに入ります…

相手が振り遅れたボールがサイドを切り…

15-0…

(ナイスサーブ!)

次も良いサーブがセンターに…

(ナイス!)

しかし…

振り遅れ気味のリターンがサイドライン内側に入り…

15-15…

(うぉ! マジか! 良いサーブだったんだけどな…)

次も良いサーブがワイドに入りましたが、相手のリターンが深く帰ってきて、甘くなってしまった次のボールを決められ…

15-30…

(いやぁ~ リターンが良いところに返ったなぁ…)

(サーブはこれまでで一番良い感じなんだけど、ポイントに繋がってないのが苦しい…)

次はセカンドサーブからのラリー戦になりますが、攻めに行ったボールがサイドを切り…

15-40…

マッチポイントとなります…

(今のはちょっと無理したなぁ… 苦しいだろうけど… 最後まで頑張れ…)

次もセカンドサーブからのラリー戦になりますが、先に左右に振られてしまい…

最後はネットミス…

試合終了となりました…

(やられたかぁ~…)

(負けはしたけど… 最後の最後まで良く頑張ったな…)

 

試合を終えた教え子と、最後に話しをしました…

「どうだった?」

教え子「強かったです…」

教え子「でも… 前戦った時は何も出来なかったけど、今回は結構対応できたと思います!」

「そうだね!」

「スコアとしては大差を付けられたけど、何も出来ずにやられたって感じじゃ無かったね!」

「後半はしっかり自分から攻める場面も有ったし、角度に対する対応も良かったよ!」

教え子「はい!」

「ただ… やっぱり技術的にも経験値的にも大きな差が有って、今の時点で勝つのは中々難しかったね…」

教え子「はい…」

「相手選手のラリーの質や安定感… ゲームを取らせないようにしてくるゲーム性… この辺は今後の参考にもなると思うから覚えておきな!」

教え子「はい!」

「とにかくこの3日間よく頑張ったね!今回の経験は、絶対今後に繋がるはずだよ!」

「また頑張ろう!!」

教え子「ハイ!」

 

こうして、僕の中でも充実感を覚えた、関東予選の3日間が終わりました。

 

まだまだ身体も小さく、1,2,3回戦共に、自分の一回り以上大きな選手と戦い抜いた教え子を誇りに思いつつ…

まだまだ選手として発展途上である教え子が…

今後、もっと良い選手になって行けるようにサポートしたいと考えるカタルでした!

 

教え子の成長する瞬間に立ち会える喜び…( 関東予選 前日 ・ 1日目 ・2日目 )

~完~

 

今日はここまで!

 

~おしまい~

  

  

 

『肉が食いたい』って人は必見!!

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こんにちはカタルです。 ぼく… やっぱり肉が食べたいんです… 肉なしでは生きていけないんです… 肉ぅぅぅー 肉をくれぇぇぇーーー!! … はい と言うことで(どういうことだ?w

 

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